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緊急受け入れのための空床に加算へ 短期入所生活介護(厚生労働省 10月17日 第82回介護給付費分科会傍聴レポート)
11年10月21日
厚生労働省は10月17日、「第82回社会保障審議会介護給付費分科会」を開いた。この中で、「短期入所生活介護の基準・報酬について」として、短期入所生活介護サービスの基準・報酬の案が提示された。
短期入所生活介護について厚生労働省の案は以下の4点。
- 現在ある緊急短期入所ネットワーク加算を廃止
- 新たに緊急の受け入れのために一定の空床を確保した事業所を評価する加算を新設
- 緊急の利用者を受け入れた場合の加算を新設
- 基準該当サービスの基準の緩和
このうち、加算関係では現在の緊急短期入所ネットワーク加算がほとんど算定されていないことなどから、新たに、緊急の利用者を受け入れる体制をとった事業所向けに、体制加算を設けるということが説明された。具体的には
- 過去3ヶ月において、短期入所生活介護の専用床について一定割合(5%)の空床を確保していた短期入所生活介護事業所の体制を評価する加算
- Iの加算を算定している事業所について、居宅サービス計画に位置づけられていない緊急の利用者を受け入れた場合の加算
の2加算が新たに作られるというもの。
また、基準該当サービスの基準については以下の2点を緩和する案となっている。
- 協力医療機関の設定を義務づけることにより、医師の配置を不要とする
- 居室面積について、小規模多機能型居宅介護等と同じ7.43平米(約4畳半)まで緩和する
これらの案について委員からは「(在宅の場合は主治医がいるので)医療上の問題が生じた際には主治医に相談するのが利用者にとってもメリットがあるし、事業者にとってもメリットがある」(馬袋委員)「都市部においても基準該当並みの緩和をすることによって単独型のショートを作ることが可能ではないか」「(特養と同様の)医師の配置をしないとショートを作ることができない」(和田参考人)とさらなる基準の緩和を求める意見があった。これに対し厚労省側からは「基準を緩和するのは例外であるべき」「本当に必要な市町村な判断で作っていただくということに限定して基準該当としている」として、さらなる基準緩和に否定的な見解が出された。
また、加算に関しては「5%以上の空床が恒常的にある都道府県がたくさんある。空床とするだけで加算がいただけるのは問題」(和田参考人)という意見が出たのに対して厚労省側からは「(緊急受け入れについて)一定の実績がない場合は算定ができないなど、要件付けを」との回答があった。一方、加算に対しては利用者の視点からも反対があり、空床の確保にたいする加算が空床を利用していない全利用者にたいす体制加算となっていることについて「利益を受けない人が積極的にそういう制度(空床確保加算)を使っているところに(1割の)負担をしなければいけないということで、応益負担の原則から外れている」(田部井参考人)との意見が出された。
全体として短期入所生活介護に対する議論は賛否が分かれたが、反対の論調が目立った。
資料等は厚生労働省のページ
厚労省資料:第82回社会保障審議会介護給付費分科会資料
資料:資料1-4短期入所生活介護の基準・報酬について
※掲載資料はPDFファイルです。
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