訪問介護、短時間訪問の評価をアップ。特定事業所加算の算定要件は見直しに―平成21年度介護報酬改定概要11

09年01月08日

 平成21年度介護報酬改定の概要で、訪問介護サービスにおいては短時間の訪問に対する評価、及び特定事業所加算の算定要件の見直しが行われた。

 また、社会保障審議会介護給付費分科会で大きく議論となったサービス提供責任者の評価についても、労力に着目した新たな加算が新設されることとなった。

 3級ヘルパーの取り扱いについても、従事者に2級ヘルパー以上の資格取得を通知することを条件として一年間限定の経過措置を設けることとなった。

短時間の訪問介護に対する評価

 訪問介護については、訪問介護員等の処遇改善の必要性を踏まえつつ、サービスの効果的な推進を図る観点から、短時間の訪問に対する評価を行う。

  現行 改定後
身体介護(30分未満) 231単位/回 254単位/回
生活援助(30分以上1時間未満) 208単位/回 229単位/回

特定事業所加算の算定要件見直し

 訪問介護員等及びサービス提供責任者について、介護職員基礎研修の受講、介護福祉士の資格取得など段階的なキャリアアップを推進する観点から、特定事業所加算について、要件の見直しを行う。

特定事業所加算( I ) 所定単位数の20%を加算 算定要件の見直し
特定事業所加算( II ) 所定単位数の10%を加算
特定事業所加算( III ) 所定単位数の10%を加算
算定要件

【特定事業所加算(Ⅰ)】

体制要件、人材要件(1.及び2.)、重度要介護者等対応要件のいずれにも適合

【特定事業所加算(Ⅱ)】

体制要件、人材要件(1.又は2.)のいずれにも適合

【特定事業所加算(Ⅲ)】

体制要件、重度要介護者等対応要件のいずれにも適合

<体制要件>
  1. すべての訪問介護員等に対して個別の研修計画を作成し、研修を実施又は実施を予定していること。
  2. 利用者に関する情報、サービス提供に当たっての留意事項の伝達又は訪問介護員等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催すること。
  3. サービス提供責任者が、訪問介護員等に利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法により伝達してから開始し、終了後、適宜報告を受けていること。
  4. すべての訪問介護員等に対し、健康診断等を定期的に実施していること。
  5. 緊急時等における対応方法が利用者に明示されていること。
<人材要件>
  1. 訪問介護員等の総数のうち介護福祉士が30%以上、又は介護福祉士・介護職員基礎研修課程修了者・1級訪問介護員の合計が50%以上であること。
  2. すべてのサービス提供責任者が3年以上の実務経験を有する介護福祉士又は5年以上の実務経験を有する介護職員基礎研修課程修了者・1級訪問介護員であること。ただし、居宅サービス基準上、1人を超えるサービス提供責任者を配置しなければならない事業所については、2人以上のサービス提供責任者が常勤であること。
<重度要介護者等対応要件>

 前年度又は前3月の利用者のうち、要介護4~5・認知症日常生活自立度III以上の利用者の総数が20%以上であること。

 注:特定事業所加算( I )~( III )は、いずれか一つのみを算定することができる。

サービス提供責任者の労力に着目した評価

 サービス提供責任者について、特に労力のかかる初回時及び緊急時の対応を評価する。

初回加算(新規)
初回加算 200単位/月
算定要件(介護予防訪問介護も同様)

 新規に訪問介護計画を作成した利用者に対して、初回に実施した訪問介護と同月内に、サービス提供責任者が、自ら訪問介護を行う場合、又は他の訪問介護員等が訪問介護を行う際に同行訪問した場合。

緊急時訪問介護加算(新規)
緊急時訪問介護加算 100単位/回
算定要件

 利用者やその家族等からの要請を受けて、サービス提供責任者がケアマネジャーと連携を図り、ケアマネジャーが必要と認めたときに、サービス提供責任者、又はその他の訪問介護員等が居宅サービス計画にない訪問介護(身体介護)を行った場合。

3級ヘルパーの取り扱い(介護予防訪問介護も同様)

 3級ヘルパーについては、原則として平成21年3月末で報酬上の評価を廃止するが、現に業務に従事している者について、最終的な周知及び円滑な移行を図る観点から、事業者該当する従事者に対して、2級課程等上位の資格を取得するよう通知することを条件に、一年間に限定した経過措置を設ける。

関連資料

厚生労働省:第63回社会保障審議会介護給付費分科会資料

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