08年10月03日
厚労省は10月3日、平成21年4月の介護報酬改定に向けて審議が重ねられている社会保障審議会介護給付費分科会(第55回)を開催した。
今回は事務局から詳細な介護事業経営実態調査結果が報告され、先に報告された概略の実態調査から更に掘り下げた内容となった。
介護予防事業の発足、人件費の上昇などが重なり、殆どの事業種別では大幅な減益となっており、特に在宅サービスの要となる居宅支援事業ではマイナス17.0%減という結果となり、在宅サービス存続の危機が謳われた。
「居宅支援事業、小規模事業所、大都市圏の事業所は絶滅危惧種ともいえるほど経営が困難な状態にある」という声も聞かれ、本来あるべき介護保険制度の形、医療分野との連携など、実現したい将来像とはまだまだ距離がある。
また、今回の調査においては有効回答数が全体の20%程度にとどまっており、17年の調査時と比較してもデータ数が激減している事業が多くなっている。少ないデータを元にした資料で本当に適切な報酬改定ができるのか?多数の委員から不満の声が聞かれた。
事務局からの発表後は各委員からの提言や質疑が行われたが、今回の報酬改定の柱は人材確保と従事者の処遇改善。
「適正な給与を支給できる報酬レベルは?」、「そもそも適正な給与と判断する基準は?」
掘り下げるほどに課題が増してくる様相だ。
「単なる介護報酬の○%アップ」で終わっては効果的な報酬改定が出来るとは思えない。経営モデルの提示や改定後の評価実施を含め、この介護報酬改定が介護従事者にとって有益なものとなり、サービスの質の向上、人材確保、利用者が喜びを実感できる為の仕組みづくりが求められた。
次回は10月9日開催の予定。
第55回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成20年10月3日開催)(WAM-NET)
第54回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成20年9月25日開催)(WAM-NET)
第53回社会保障審議会介護給付費分科会資料(平成20年9月18日開催)(WAM-NET)
