08年09月19日
厚労省は9月18日、「社会保障審議会介護給付費分科会」(会長:大森彌 東大名誉教授)の第53回を開催した。今回から平成21年4月の介護報酬改定に向けた議論が本格的にスタートすることになる。
今回示された「介護給付費分科会における今後の検討の進め方(案)」によると、今後のスケジュールは
平成20年
平成21年
となっている。
会議の冒頭、今後の検討の進め方を説明した厚労省側に対し、大森会長は介護報酬改定案の諮問・答申の時期を1月下旬よりも早める事が可能か尋ねた。
厚労省側はこれに対し、「改定率の決定は12月末の政府予算編成決定と同時となる為、それより前にすることは難しい。議論が12月前までにある程度こなせているのであれば、年末年始の調整具合にもよるが、1月下旬より早めることはできる」と回答し、「なるべく市町村にご迷惑をおかけしないよう、早めに結論を出すことも考えられる」と述べた。
また、大森会長は、最近の介護サービスの実情を踏まえた改定率の想定について触れ、現時点での厚労省のスタンスについても尋ねた。
厚労省側は、「介護保険の目的・理念に照らして大事な時期を迎えている認識をしている。財政当局には介護保険を取り巻く実情について説明を行い、今回の改定は今までとは違った方向で折衝している。今後ともこの会の意見を頂きながら対応したい」と述べた。
その他、9月5日に総務省から厚労省に対して行われた改善勧告に関しても触れられ、質疑が行われた。
この日の会議では、関連する5つの団体からヒアリングを実施した。
東京都は、介護保険施設に係る介護報酬の地域差や、人材不足、小規模多機能型居宅住宅やグループホームの介護報酬見直しに触れ、改善を求めた。
高知県は県全体の多くを占める中山間部地域の市町村社会福祉協議会が介護事業を継続できるよう、へき地・離島等の介護サービス事業者に対する補助制度の創設や、特地加算の引き上げとそれに伴う利用負担の全額公費負担を提案した。
日本リハビリテーション病院・施設協会の浜村氏からは、高齢者リハの現状と課題を説明した上で、短時間型リハビリの創設やリハビリテーションマネジメント加算の見直し、訪問リハの拡充や医療から介護へのスムーズな移行、短期入所を利用した集中的なリハビリテーションなどについての要望が出された。
福祉用具関連団体からは、日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)、社団法人日本福祉用具供給協会が陳述を行った。
福祉用具を利用することによって、利用者だけではなく介護者の負担軽減・腰痛予防等に貢献できること、ベッド・車いすの利用によって廃用症候群は起こらず、自立支援やQOLの向上が見込めるなどを訴え、平成18年度の改正で大幅に利用の制限がかかった福祉用具貸与に対する介護報酬の見直しを求めた。
関連事業者団体のヒアリングは2回にわたって行われる予定で、次回は特別養護老人ホームやグループホーム、有料老人ホーム等の関連団体からヒアリングが行われる。
