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09年10月15日
本年10月サービス提供分から、介護職処遇改善交付金 および 福祉・介護人材の処遇改善交付金の交付対象期間に入りました。
周知のとおり、介護職の人材不足に対応すべく、経済対策の一環として実施されるものですが、この取り扱いについて、介護・福祉事業の経営サイドの皆さんは、どの様に感じていらっしゃるでしょうか?
交付金の活用については、何が最善であるのか、現段階では判断できません。 少なくともある程度のケースを踏まえたうえで、各法人・事業所における活用手段(もちろん申請しない、という手段も含め)を検討する必要がありそうです。
せっかく国がくれるというのだから「もらわなきゃ損」と思われるかもしれません。 しかしながら、この交付金の基本的な使途は介護職のみという限定がされています。
看護職・相談員などをはじめとする他職種に流用することはできない為、該当しない職種に従事する職員の不満感を生むリスクも否定できません。 とはいえ、他職種の給与基準を変更するのであれば、法人・事業所の持ち出しによる改善が必要となります。
給与として支給することにした場合、給与規定や就業規定などの見直しが必要になるでしょうし、特別手当や賞与など、一時金として取り扱った場合には、算定基礎・月額変更届などの諸手続きが必要になります。 また、交付期間は平成24年3月までですから、その後介護報酬の改定が思わしくないときには、再度諸規定の見直しや必要な処置などが必要となります。
では、個人に還元するのではなく、新たな人材の確保や処遇改善設備への投資などに利用した場合はどうでしょう? 大きな目で見れば、新しい人材が加わることで、勤務条件などが緩和され、負担軽減という恩恵や、新たな息吹が入ることによる変化が期待できます。 処遇改善設備についても、介護職個々のスキルアップやキャリアアップによるサービスの質の向上につながり、利用者満足度の向上、更なる顧客の確保による経営の安定化、職員給与の改善、という好循環を生む期待ができます。
しかし物事はそう簡単には行きません。
新しい人材確保による負担軽減を目的とした場合には、相応の人数を確保しなくてはならないでしょう。 すると、交付金の範囲内ではまかないきれず、やはり事業所としては新たな支出が生じる恐れがあります。 設備投資については継続事業として取り入れた場合、交付期間が終了した後はどうするのか?という問題が残ります。 設備を購入し、環境改善がされたとしても、一時の喜びは得られるかもしれませんが、大きな心の糧にはなりにくい感も否めません。 直接金銭としての授受が発生しない場合には、個々にとって(有形、無形を問わず)財産となる形で計画を立案しなくては、そもそも交付金を受け取る理由が成り立ちません。
そして、交付金を受け取ったのであれば、その使途はどうであったのか、効果はどうであったのかを報告しなくてはなりません。
これも新たな経費、支出項目となります。
規定の変更、他職種とのバランスを考慮した人件費支出増加、交付金使用計画実行までの準備、結果の報告・・・。 表面化しない部分で支出が増加するケースが考えられます。 あらかじめその点に留意をし、費用対効果が求められる使途を十分ご検討ください。
